【在住者が語る】フィリピンの言語・公用語と英語力の実態

この記事の著者

アベ教授

フィリピン不動産ブローカー”アベパッド”代表。マニラ在住。マカティ、BGC、マンダルヨンエリアの中古コンドミニアム売買を専門的に扱う。自身もコンドミニアム保有。著書「フィリピン不動産で人生変わった」

フィリピンの言語

フィリピンの公用語

フィリピンの公用語は、英語とフィリピン語です。都市部のフィリピン人同士が日常会話を話すときには、ほとんどフィリピン語であり、契約書、法律用語、医療用語などは公の場、フォーマルな場所では、全て英語が使用されています。

フィリピン語

フィリピン語(別名:フィリピノ語)は、主にフィリピンの首都であるマニラ周辺部で話されるタガログ語ベースにした言語となります。

フィリピンでは100を超える言語が話されているといわれており、その中で一番都市部で話されているタガログ語が憲法によってフィリピン語として標準語に認定されています。

地方に住むフィリピン人は、自分の地域の言語+フィリピン語(タガログ語)を話します。

英語

ビジネスの場やフォーマルな場所では、大抵英語が使われます。

レストランのメニューもローカルのフィリピン料理屋を除いて英語です。

フィリピンでは、幼稚園のころから大学まで一貫した英語教育が行われており、進学するに連れて学校でフィリピン語を使う場面は少なくなります。

例えば、国語と社会の時間はフィリピン語、数学と理科の時間はタガログ後で学ぶといったようなイメージとなります。

パンパンガン語

カパンパンガン語(Kapampangan)は、マニラから車で2時間半くらい北にあるパンパンガ地域で話される言語。

マニラ観光にきて、ちょっと都市部から離れた場所を観光したいというときにもしかしたら聞くかもしれません。

大人の遊びのメッカになっているアンヘレスではパンパンガン語が話されます。

ビサヤ語

ビザヤ語(セブアノ語)は、セブやボホールなどのフィリピン南部で話されるローカル言語。

ローカルといっても最もフィリピン国内で第一話者の人数が多い言語で、2800万人の間で話されている。標準語であるタガログ語は、2600万人を上回っている(パンパンガン語は200万人)。

フィリピン留学する日本人はマニラには立ち寄らず、セブだけ滞在するという方が多いので「長期留学後にタガログ語は全くわからないけどビサヤ語だけちょっと覚えた」という方もいるとのこと。

フィリピン人と英語力の関係

フィリピンのケーキ屋さんのショーケース

発音、リスニングは素晴らしいが、文法は壊滅的

フィリピンに数年住んで思ったことは「フィリピン人は英語ができる。ただその英語力は非常に偏っている」ということでです。

まず発音に関しては、標準的なアメリカ英語に近い綺麗な英語を話すことが多いため、フィリピン人の英語を発音が原因で聞き取れないということはほぼありません。多くの日本人がRとLの発音が苦手なように、THの発音、BとVの発音が苦手といったフィリピン人が苦手な代表的な発音はありますが、イントネーションやその他の発音に問題はありません。

次に、リスニング力も優れていると言えます。映画館にいくと全て字幕なしの英語の映画が上映されていますし、小学校から高校、大学まで英語教育を受けてきているため、英語を話しているのに相手に内容が伝わらないということで苦労することはないでしょう。(逆に伝わらない場合には自身の英語力に問題がある可能性大)。さらにつたない英語を話したとしても、都市部では多くの外国人がおり、フィリピン人も英語が第一言語ではないことから気持ちを汲み取ってくれ、理解してもらえることが多いです。

逆に英語の正確性についてはあまり期待しない方がよいでしょう。時制、語順、可算不可算など英語のコアとなる文法事項の正確性が壊滅的なことが多いです。

日本語は比較的ルールが曖昧とされているので、感覚がつかみずらいかもしれませんが、英語においては、主語がなにか、述語がなにか、時制がなにかといった文法事項はかなり重要な要素となります。

そのため、日常会話の中で「時制が適当なことによって、過去の話をしているのか、未来のこと話をしているのかわからない」「主語の使い分けが曖昧で、誰のことを話しているのかわからない」ということが多々起こります。

アベ教授
アベ教授

フィリピン人の英語は伝わる。だけど人によっては深いコミュニケーションを取るのはかなり難しいというのが私の感想です。

フィリピンで英語が伝わる場所と伝わない場所

フィリピンで英語が伝わりやすい場所と伝わりにくい場所をまとめました。ただ例外はいくらでもあり、あくまで傾向となります。

  • フィリピンで英語が伝わる場所…ホテル、ショッピングモール内のテナント全て(飲食店、スーパー、映画館)、病院、マンションの受付、バー、
  • フィリピンで英語が伝わらない場所…地方のローカル向けレストラン、バー、外国人向けでない美容室、ネイルサロン、スパ、マッサージ屋

フィリピンで英語が話される人の特徴

  • 第一言語が英語…片方の親が英語を話す場合は、自然と子供も第一言語を英語として育つ場合が多いです。純フィリピン人でも親の教育方針で英語でしかコミュニケーションを取らない方がたくさんいます。
  • ホワイトカラー層…弁護士、医者、歯医者、プログラマー、コールセンターの受付として働いている方は英語が堪能な方が多めです
  • 大学の専攻が英語関係…英文学科、教育学部などの大学で学問として英語を学んでいる人は当然ながら英語が話せます
  • 海外生活が長かった…元も子もないですが海外生活が長かった、インターナショナルスクールに通っていたなど理由で英語が堪能な方は多いです

フィリピンの言語に関するよくある質問

フィリピン語で使われる文字は?

基本はアルファベットになります。フィリピンのローマ字としてはアバカダと呼ばれ、C・F・J・Q・V・X・Zを除くアルファベットが使われます。ñなどアルファベット+波線記号を用いる場合もあります。

フィリピンでスペイン語は話されている?

学校の授業で第二外国語として勉強されている方はいますが、日常で話すことはありません。ただ300年以上続いた植民地時代の名残でフィリピン人の名前はスペイン語由来のものが多く、スペイン語と融合しているタガログ語は多く存在します

フィリピン留学はあり?

フィリピン留学の価値は「コスパよく英語に集中するための環境にいれること」。これに尽きます。留学の学校の方針にもよりますが、留学にきたら授業があるのと「さすがに英語勉強しないとな」という気持ちになって単語帳やテキストを開き、英語の勉強時間を必然的に取るようになって英語力があがるというだけで、英語の学習方法の質に違いがあるかというと微妙です。ただフィリピンにいることだけで英語力があがることはほぼないでしょう。

フィリピンの契約書はタガログ語?

すべて英語です。フィリピン人同士の個人間で結ぶ契約についても全て英語となります。

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関連サイト:土地登記庁(LRA) 国家住宅庁(NHA) 建設業者認可委員会(PAAB) 国土交通省

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